制汗剤って、どうやって汗やニオイを防いでいるの？

夏になると気になるワキの汗やニオイ。制汗剤が手放せない人も多いのではないでしょうか？

制汗剤は医薬部外品にあたるため、安全だと思って使用していると思いますが、実際のところどうなのでしょう？皮膚の健康に問題はないのか、考えてみましょう。

どうして汗がニオウの？

汗はアポクリン腺とエクリン腺という２種類の汗腺から出ています。毛の生えている部分に分布しているのは「アポクリン腺」で、ここから出る汗は糖タンパクや脂質を含んでいるので、時間が経つと異臭を放つのです。

全身毛に覆われているほ乳類は、だから全身に強い体臭があるのですね。ヒトの場合はワキや陰部にアポクリン腺があり、ワキガの原因とも言われています。

制汗剤の役割

ヒトの全身は、頭部やワキ、陰部を除いたほとんどの部分で硬い毛が退化して、エクリン腺が分布しています。エクリン腺から出る汗は体温調節のためのもので、基本的に無臭です。時間が経ってニオウのは、雑菌と反応するためなのです。

制汗剤は、アポクリン腺の分布するワキに主に使います。この部分の皮膚を固めて汗を出にくくしたり、殺菌剤を配合して汗に含まれる糖タンパクや脂質が酸敗しないようにしているのです。そしてワキをサラサラにする滑剤も入っています。

医薬部外品だから安全？

医薬部外品である制汗剤は、厚生労働省のお墨付きだからと、簡単に信じてもいいのでしょうか？実は医薬部外品には特権があって、化粧品の「全成分表示」という義務がありません。

つまり、成分表に記載されている成分は、メーカーの自己申告ということになります。

要するに何が入っているのか全部はわからないということで、そのわからない部分に有毒性の強い成分が入っていないとは限らないのです。

特に敏感肌やアトピーの方などは、医薬部外品だからと安易に信用せず、パッチテストなど行ってから使用した方がいいでしょう。

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