皮膚は最大最強のバリア。どんな役割をしてくれているの?
2016/11/16
私たちの身体を覆っている皮膚。この皮膚は、最大で最強のバリア機能を持っています。どんなしくみで、どんな働きをしてくれているのかを知ることによって、スキンケアの間違いに気づけるようになります。
皮膚の構造とは?
一口に「皮膚」といっても、その構造は複雑で何層にもなっています。まずは大きく表皮と真皮に分けられ、主にバリア機能を担っているのは「表皮」なのです。表皮は、
角質層
↓
顆粒層
↓
有棘細胞層
↓
基底細胞層
↓
基底膜
の、5層からなり、一番外側を皮脂膜という油でコーティングしているのです。厚さは0.02mm。料理用ラップ2枚分くらいの厚さしかないのです。この表皮に血管や神経はなく、化粧品が関わってくるのはこの「表皮」なのです。
角質層について
この表皮を作っている層のうち、死んだ細胞があるってご存知ですか?
そう、実は一番外側にある「角質層」はすでに死んだ細胞なのです。表皮と真皮の境目にたった一層だけある「基底細胞」から常に新しい細胞が生まれ、死へ向かうことで強いバリア機能を維持しているのです。
つまり、角質層はバリアの要。レンガのように強くて硬い皮をつくり、わたしたちの身体を守っているのです。
表皮のバリア機能の役割
表皮の役割は2つあります。
・外からの異物などの侵入を防ぐ。
・体内のものを外へ出さないようにする。
この内側からと外側からの2つのバリア機能を果たしているのです。
アレルゲンや有害物質、ウィルスや細菌から守るとともに、内側の水分を蒸発しないように守っているのですね。
死んだ角質層から出てくる内容物は、レンガの隙間を埋めるセメントのような役割をし、さらにバリアを強いものにします。水と油の層を交互に重ねることによって、鉄壁のバリアを作っているのですね。
皮膚の表面の皮脂膜や角質細胞間脂質は油なので、皮膚は水に強く、水溶性の物質は、皮膚に入りにくいといえるでしょう。
皮膚は極薄なのに、体内の水分を蒸発しないように守り、外からの悪いものからも守ってくれているのですね!皮膚を健康に保つ重要性が、よくわかりますね!
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関連項目
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