子宮内膜症の治療ってどんなことをするの?
2016/11/16

急増している婦人科の病気に「子宮内膜症」がありますが、生理痛が異常にひどいなど月経困難症の方は子宮内膜症の可能性を指摘してきました。
実際にどんな治療が行われるのでしょうか?一般的な治療法をご紹介します。
大きく分けると4つの方法
子宮内膜症は、病巣の位置や病気の進行具合によって、症状が違うのが特徴です。
癒着がどこで起こり、どの程度進行しているのか、また将来出産を希望するのかによっても治療の方法が違ってきます。大きく分けると
・ホルモン療法
・外科手術
・東洋医学療法
・プロゲステロンクリーム療法
と、4つの方法があります。以下に詳しくご紹介しますので、専門医とよく相談して治療方法を決めていきましょう。
ホルモン療法
毎月起こる月経によって病巣が発生する子宮内膜症。放っておくと悪化します。
そこで、月経を起こすエストロゲンとプロゲステロンの調節をして、症状を徐々に軽減していくのがホルモン療法。
身体にメスを入れないのが利点ですが、副作用や再発などのデメリットもあります。
①偽妊娠療法…ピルを使用し、妊娠中と同じような状態にする(排卵を起こさない)
②偽閉経療法…エストロゲンの働きを抑えて月経と止め、閉経状態にする
外科手術

ホルモン療法が合わなかったり、効果が得られなかったりした場合、または癒着がひどく重症化している場合などは外科的な手術が必要になります。
症状によっては卵巣や子宮自体を摘出することにもなりかねませんので、そうなる前に、早目に婦人科を受診してください。
また、腹腔鏡手術という方法は、お腹に2〜3㎝の穴を開けて管を差し込み、病巣を取り除いたり、癒着部分をはがしたりする手術で、発症している臓器を温存して将来の妊娠に備えることも可能です。
しかし、再発のデメリットも覚えておきましょう。
東洋医学療法

東洋医学的に子宮内膜症をとらえると、「於血」という状態によって発症するとされます。於血とは、血液の流れが停滞すること。
つまり、ストレスや食生活、日常生活の乱れによって身体のバランスを崩していることが原因だと考えています。漢方薬やハリ治療などを行うことによって、バランスを整えていく治療法です。
プロゲステロンクリーム療法
これもホルモンバランスを整えるために、天然型プロゲステロンクリームを皮膚に塗る療法です。
クリームが皮膚から吸収され、ホルモンバランスが整えられていきますが、量が多すぎると乳房が張ったり、不正出血することもあります。副作用はほとんどありませんが、皮膚からの吸収や効果は個人差が大きいようです。
即効性というよりゆっくりホルモンバランスを整えるので、再発予防や症状を緩和するのに最適な方法と言われているようです。
それぞれの治療法にメリット・デメリットがあり、副作用や再発のリスクもよく考えなくてはいけませんね。子宮内膜症には、とにかく早目の治療が最も効果的です。
癒着や症状がひどくなる前に、婦人科を受診しましょう。
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関連項目
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