食物連鎖のトップは人間。濃縮汚染から守るためには
2018/06/20
食べ物には気をつけていても、知らず知らず汚染されたものを口にしていることがあります。
かといって、全く汚染されていないものを探すのは至難の業。
あまり気にしすぎても、かえってストレスになるというもの。
しかし、食物連鎖の頂点にあるわたしたちは、濃縮汚染の事実を知って、まずは環境を守ることから実践していきましょう。
魚介類が汚染されている事実
ダイオキシン、PCB、DDT、カドミウム、有機水銀、有機スズ……。並べただけでゾッとする有害物質ですが、これらは最終的には海へと流れ込み、海の生物たちが汚染にさらされてしまうのは、火を見るより明らかですよね。
しかもここでは汚染物質が食物連鎖によって濃縮されるという現象が起きるというのです。濃縮汚染とは一体何でしょうか?
濃縮汚染とは?
海に流された化学物質で、生分解性が低いもの、つまり自然に還りにくいものは、生物たちの身体の中でも代謝されずに蓄積されます。
それをエサにするもの、さらにそれを捕食するもの……、と食物連鎖を重ねるうちに、だんだんと濃色されていくというのが濃縮汚染です。
まずは汚染されたプランクトンを小魚や貝類が食べ、それを中型の魚が食べ、それを大型の魚が食べ、最後には鯨やイルカなどの海洋ほ乳類が食べます。
実際に大型の魚や海洋ほ乳類の体内から、多量の汚染物質が検出されているのだそうです。海から直接汚染され、食物連鎖によってさらに濃縮汚染されているのです。
食物連鎖の頂点である人間がすべきこと
わたしたち人間も、ここ数十年で婦人科系の病気が増え、男性の生殖異常も叫ばれています。同じように、海洋ほ乳類であるイルカや鯨にも生殖異常を起こして数が激減している種もたくさんいるそうです。
濃縮汚染されているから魚介類を食べない方がいい、ということではありません。魚介類には欠かせない栄養素もあるからです。わたしたち食物連鎖の最後に位置する人間は、まず海洋汚染をしない、させない方法を考えていかなくてはなりませんね。
食物連鎖の最後にいるということは、濃縮汚染の一番濃いところを食べることになりますね。
まずは環境を守ることから考えていきたいものです。
132
関連項目
『食物連鎖のトップは人間。濃縮汚染から守るためには』について、多くの人に知って欲しいです
あなたの「いいね!」から共感の輪が広がり、みんなの「いいね!」が社会に反映されると、とても嬉しいです。情報の拡散にご協力をお願いします。関連記事
-
-
胎児の時に受ける環境ホルモンが一番危険!【PART2】
さて、PART1で述べたように、性分化の時期をすぎても、胎児はまだまだ危険にさら …
-
-
1兆分の1グラムで障がいを引き起こす?!環境ホルモン
月経周期によって、体調や気分までも左右される女性。これが女性ホルモンの働きによる …
-
-
環境ホルモンと子宮内膜症の関係とは?
あるアメリカの実験で、子宮内膜症の起こる要因となる衝撃的な事実が明らかになりまし …
-
-
ドライクリーニングや柔軟剤にもダイオキシンが?
経皮毒(皮膚から有害物質が浸透して蓄積すること)の危険性は、毎日使う「洗浄」する …
-
-
これだけは知っておきたい!代表的な環境ホルモン~PART2~
環境ホルモンと呼ばれる物質は、私たちの生活するごくごく身近に存在しています。「知 …
-
-
これだけは知っておきたい!代表的な環境ホルモン~PART1~
日本では、環境省が67種類の化学物質を環境ホルモンとしてリストアップしていました …
-
-
ヒトの精子が減少している?!環境ホルモンの関与とは?
ここ数十年で、婦人病が増えていることは何度も書いてきましたが、実は男性の方へも環 …
-
-
環境ホルモンがわずかで作用する、そのわずかはどのくらい?
「ほんの少し」で私たちの身体に影響を与えてしまう環境ホルモン。 身体の中にはいろ …
-
-
産婦人科の現場、肌で感じる化学物質の影響とは?
環境省は、1998年以来発表してきた環境ホルモンのリストを「社会不安をあおる」な …
-
-
これだけは知っておきたい!代表的な環境ホルモン~PART3~
知らないうちに、忍び寄る環境ホルモンの影響。病気になってから後悔しても遅いのです …