経皮吸収は、こんな時にされやすい。注意すべき要素とは?
2018/06/05
皮膚の強力なバリアをくぐり抜け、皮膚から浸入する経皮毒。ただし、この経皮吸収は、状況や要素によって吸収のされ方が変わることをご存知でしたか?
部位によっても違う経皮吸収ですが、周りの要素によっても吸収のされ方が違うのですね。
できるだけ経皮吸収をされないよう、知っておくと有利です。
経皮吸収に影響を及ぼす要素
場合によっては、同じ量の毒素でも、状況によって吸収のされ方が違います。経皮吸収に影響を与えてしまう要素をご紹介しましょう。
①分子の大きさ
化学物質の分子量(分子の大きさ)によって、皮膚に侵入する速度が変わってきます。つまり、分子量が小さいほど吸収されやすく体内に侵入しやすいということです。「ナノ化」などよく見かけるようになりましたが、注意した方がいいでしょう。
②量
ここで言う量とは、皮膚の表面の面積です。つまり、皮膚表面で硬く物質に接触する部分が多いほど、吸収速度は速くなります。しかし、ある一定の量になると速度は上がらないことも報告されています。お風呂など、ほぼ全身に洗浄剤を付ける場合は気をつけましょう。
③濃度
化学物質の濃さです。濃度が高いほど、吸収される量は多くなります。
④化学的特性
化学物質の特性によって、吸収される量に違いが出る場合があります。例えば、脂溶性かどうか、ph値、電離状態、化学構造などによって経皮吸収量が変わってしまうのです。わたしたちが化学特性を知ろうと思っても難しいですが、興味があれば調べてみてもいいですね。
⑤部位
角質層の厚い部分では吸収されにくく、角質層が薄い部位では経皮吸収されやすくなります。つまり、足の裏などは吸収量が低く、角質層のない粘膜部分(口内、性器など)では吸収量が高くなります。
⑥皮膚温度
皮膚温度が高いと、化学物質の透過性が高まることが言われています。特にお風呂では皮膚表面の温度が上がり、さらに洗浄剤を使用するので注意しましょう。
⑦加齢
子どもは成人に比べて吸収しやすく、副作用も強くなります。また、加齢して老年になるとまた透過性が高いなります。
⑧角質層の水分量
角質層の水分量が高いと、吸収量も高くなります。
⑨損傷や病変
キズや皮膚疾患を起こしていると、角質層バリアが働かず吸収率が高くなります。
⑩化学的処理
合成界面活性剤やプロピレングリコールなどの化学物質によって、吸収が促進されることがあります。
⑪環境
外界の温度、湿度、接触条件などにも影響を受けることがあります。
結構たくさんの要因がからんでくるのですね!知っていると知らないでは大きな差になってしまいますね!
127
関連項目
『経皮吸収は、こんな時にされやすい。注意すべき要素とは?』について、多くの人に知って欲しいです
あなたの「いいね!」から共感の輪が広がり、みんなの「いいね!」が社会に反映されると、とても嬉しいです。情報の拡散にご協力をお願いします。関連記事
-
-
UVケアと香りケアに潜む経皮毒。ここに注意!
今や光老化は美容の常識となり、一年中紫外線対策をするのは当たり前となりました。 …
-
-
月経前緊張症(PMS)ってなに?知って上手につき合おう
ほとんどの女性が、生理前になんらかの身体または精神的な変化を感じているのではない …
-
-
経皮毒は毎日何度も使う「日用品」から侵入する!!
皮膚から有害物質が入り込む大きな理由は、毎日使う日用品です。 1つだけでなく、朝 …
-
-
環境ホルモンが女性ホルモンのバランスを崩す?
環境ホルモンが女性ホルモンであるエストロゲンと似た働きをするということが、近年叫 …
-
-
30代で閉経する人も?!閉経や更年期障害の若年化
性の早熟化と同じように、閉経や更年期障害にも若年化が進んでいます。 早くに生理が …
-
-
薬に経皮毒物質?必ずある副作用と化学物質に注意!
病院で処方される薬、何の疑いもなく飲んでいませんか? もちろん生活や命を脅かす症 …
-
-
有効成分や植物エキスは、肌の中へしみ込まない!
最近は、コマーシャルであたかも肌の奥へいい成分がしみ込んで届くような表現を多く見 …
-
-
乳がんの原因に?シャンプーや化粧品の化学物質は脂肪組織に蓄積される。
環境ホルモンが、女性ホルモンのエストロゲンと似た作用を持っていることは、何度もご …
-
-
コラーゲンやケラチンは、肌に塗って栄養になるの?
なんとなく肌によさそうな「コラーゲン」や「ケラチン」。確かに皮膚にコラーゲンは存 …
-
-
ドライクリーニングや柔軟剤にもダイオキシンが?
経皮毒(皮膚から有害物質が浸透して蓄積すること)の危険性は、毎日使う「洗浄」する …